離乳食に豆乳はいつから使える?与えられる量や注意点も解説
栄養価が高いイメージがある豆乳ですが、赤ちゃんに豆乳を与えてもよいのでしょうか。今回は、赤ちゃんに初めて豆乳を与える方のために、離乳食における豆乳についてまとめてみました。離乳食の進め方や豆乳を使うメリット、注意点などをご紹介します。また、豆乳に関してよくある疑問点や、具体的なレシピについても解説します。離乳食で豆乳を使いたいと考えている方の参考になれば幸いです。
離乳食に豆乳はいつから大丈夫?
豆乳は、離乳食を開始して1ヶ月ほど経過した、生後5~6ヶ月後半から与えることができます。お粥やすり潰した野菜に慣れてきたら、加熱した豆乳を与えてみましょう。ただし、牛乳のように飲み物として豆乳を与える場合には、1歳を過ぎてからが好ましいといわれています。ここからは、豆乳を離乳食に使うメリットや、離乳食期ごとに与えられる量などについて、詳しく説明していきます。
離乳食に豆乳を使うメリット
豆乳には、大豆由来のタンパク質や鉄分が多く含まれています。赤ちゃんの成長にはタンパク質や鉄分が欠かせないため、離乳食に豆乳を使うと、手軽に赤ちゃんに必要な栄養素を摂取できます。また、豆乳を使うと料理がまろやかに仕上がり、食べにくい青菜などの野菜類も食べやすくなるというメリットもあります。赤ちゃんが苦手な食材があれば、豆乳と一緒に料理してみるとよいでしょう。
離乳食期ごとに与えられる量
豆乳は、離乳食初期の後半から与え始めることが可能です。アレルギーを起こさないように、少量から与えるのがポイントです。最初は25mlを目安に、加熱した状態で与えましょう。続いて生後7~8ヶ月頃・離乳食中期では、30~40mlが目安量となります。いつも食べているお粥や野菜に豆乳を加えて調理すると、ひと味違う離乳食を楽しめるでしょう。生後9~11ヶ月・離乳食後期では、45mlが目安量となり、調味料のように離乳食に加えてOKです。離乳食の味を変えたい場合に使うと便利でしょう。離乳食完了期にあたる生後12~18ヶ月には、50~55mlが目安量となるため、グラタンやシチュー、スープなどの料理にも使いやすくなります。豆乳フレンチトーストや豆乳プリンなど、おやつの材料に用いるのもよいでしょう。
離乳食の豆乳は無調整がよい
豆乳には、無調整豆乳や調整豆乳、豆乳飲料などいくつか種類がありますが、無調整のものを選びましょう。調整豆乳や豆乳飲料は、飲みやすいように砂糖や食塩、油が添加されています。赤ちゃんは味に敏感であり、素材の味を楽しめるため、味が調整されていない無調製豆乳を選んであげましょう。無調製豆乳は、大豆の味をしっかり感じられるため、スープなどの料理に使うと味に深みが出て美味しく仕上げられます。
離乳食で豆乳を与える際の注意点は?
豆乳は、離乳食後半から与えられて、タンパク質や鉄などを含む優秀な食材です。しかし、離乳食で赤ちゃんに豆乳を与える際には留意しておきたい点があります。詳しく説明していきましょう。
食物アレルギーに注意
豆乳を赤ちゃんに与える場合、大豆による食物アレルギーに注意しなければなりません。アレルギーを起こすと、じんましんやかゆみ、呼吸困難などの症状が現れる可能性があります。初めて豆乳を与える場合は、何かあってもすぐ病院に行けるよう、平日の午前中にしましょう。また、アレルギー症状を見落とさないために、皮膚の状態をよくしてから与えてください。少量ずつ、赤ちゃんの皮膚などに変化がないか確認しながら進めましょう。赤ちゃんの体調がすぐれない場合は、無理せず、別の日にチャレンジすることをおすすめします。
開封後は早めに使い切る
開封した豆乳は早めに使い切りましょう。一度開封したものは、味・鮮度が落ちていくため、しっかりフタをして冷蔵保存し、2~3日以内に使い切ってください。また、赤ちゃんには新鮮な食材を与えるのが望ましいため、開封して2~3日以上経過した豆乳は、大人の料理に使いましょう。ドリンクとして飲むだけでなく、パスタソースやスープ、スイーツの材料にも使えるため、料理の幅を広げてみてはいかがでしょうか。大きいサイズの豆乳は使い切るのが難しいため、200mlや500mlパックのものを選ぶのがおすすめです。
離乳食に豆乳を使う際のQ&A
ここでは、離乳食に豆乳を使う際の疑問点について紹介します。離乳食における豆乳について、さらに詳しく知りたい方は参考にしてみてください。
加熱は必要?
離乳食に豆乳を使う場合は、加熱することをおすすめします。豆乳を加熱しても消化がよくなるわけではありませんが、殺菌やアレルギー物質の低減をすることができます。しかし、豆乳を開封する際に、手指などから細菌が入り込むケースもあるでしょう。そのため、開封してすぐの豆乳はそのまま使っても問題ありませんが、万が一のことを考えて、最後にひと煮立ちさせた離乳食を与えましょう。また、豆乳をそのままドリンクとして飲ませる場合は、1歳以降を目安にしてください。豆乳のたんぱく質は分子が大きく、赤ちゃんが消化できない場合があります。便の様子を見たり、薄めたりしながら少しずつ飲ませましょう。3歳頃までは、1回に100ml程度を目安に飲ませるとよいでしょう。
豆乳は乳製品の代わりになる?
豆乳は、乳製品の代わりにはなりません。豆乳は植物性たんぱく質が主な成分であり、低脂質・低糖質であるのが特徴です。牛乳と違ってカルシウム含有量は少なく、鉄分が多く含まれています。一方、乳製品は動物性たんぱく質が主な成分で、脂質・糖質が適度に含まれています。鉄分の含有量は少なく、カルシウムが豊富に含まれているのが特徴です。含まれる栄養成分が大きく異なることから、豆乳を乳製品代わりに使うことは難しいでしょう。乳製品にアレルギーがある場合は、乳アレルギー用ミルクを使うことをおすすめします。
作り置きを冷凍してストックできる?
離乳食は、作るのに手間や時間がかかるため、多めに作って冷凍ストックする方もおられるでしょう。しかし、豆乳が使われている離乳食は、冷凍後に解凍するとたんぱく質が変性して食感や味が悪くなるケースがみられます。豆乳そのものも、冷凍するとヨーグルト状になる・固まるなど、冷凍には不向きです。そのため手間や時間はかかりますが、離乳食に豆乳を使う場合、作り置きはせず毎回調理するようにしましょう。
豆乳を使ったおすすめの離乳食
ここでは豆乳を使った離乳食のレシピを紹介します。離乳食の進み具合は個人差が大きいため、お子さまの様子をみながら固さや量を調整しましょう。
豆乳クラムチャウダー(12〜18ヶ月)
材料
- あさり 30g(3個ほど)
- 玉ねぎ 20g
- 人参 10g
- じゃがいも 10g
- 無調整豆乳 20cc
- 水 70cc
- 塩 少々
作り方
- 野菜はすべて小さく刻み、あさりは砂抜きしておく。
- 小鍋に水・野菜類・あさりを入れて、ふたをして中弱火で5分煮る。
- あさりの殻が開いたら中身を取り出し、細かく刻んで、再び小鍋に戻す。
- 豆乳を加えてひと煮立ちさせ、塩で味を整えたら、完成。
ポイント
あさりは弾力があり、離乳食完了期の赤ちゃんには食べにくいことがあるため、細かく刻んで使用すると安心です。大豆や白菜などの食材を加えてもよいでしょう。離乳食における豆乳の使用について詳しく解説しましたが、次は離乳食にきなこを取り入れる際の注意点やアレルギーに関する情報を解説します。安全で栄養豊かな離乳食の進め方に役立つ内容となっていますので、ぜひご覧ください。
まとめ
今回は、離乳食における豆乳についてまとめてみました。豆乳は、赤ちゃんに必要なたんぱく質や鉄分などの栄養素を含んでおり、料理に使うとマイルドな仕上がりになるため、離乳食におすすめです。ぜひ豆乳を離乳食に取り入れてみてはいかがでしょうか。ファーストスプーンでは「赤ちゃんの給食」をコンセプトに、国産の食材を使ったさまざまなベビーフードを開発しています。作る手間や時間を省きたい方や、美味しくて安心・安全な離乳食を赤ちゃんの食べさせたい方は、ぜひファーストスプーンの離乳食をチェックしていただけますと幸いです。
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監修
管理栄養士 料理家 片村優美
管理栄養士兼料理家です。レシピを作ったり、記事を書いたりしています。
野菜をたっぷり使った健康的な料理が好きで、テーブルコーディネートや撮影までを自分で行っています。
栄養はもちろんのこと、心理効果や美味しさなど食の4次機能を伝えていきたいです。