離乳食にきなこはいつから?アレルギーや一度にあげる量についても解説

投稿者: 佐藤 克 投稿日:

大豆を原料とするきなこは、良質な植物性たんぱく質のほか、炭水化物、ビタミン、脂質、ミネラルなどの栄養素を含んでいます。しかし、はじめての子育てであれば離乳食についての知識が少なく、きなこを離乳食として食べさせても大丈夫か、迷うことがあるかもしれません。そこで今回は、離乳食にきなこは使えるのかという疑問を解消していきます。あげる量や具体的なレシピも紹介するので、赤ちゃんの離乳食でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

離乳食にきなこはいつから与えていい?

きなこは離乳食初期(5~6ヶ月)から食べさせられます。元から粉末のため、ほかの食材に混ぜるだけで、簡単にきなこを使用した離乳食が完成します。ここでは、きなこの栄養素、きなこの種類、離乳食できなこを使う場合のポイントについて解説します。

きなこは何でできている?

きなこの原材料は大豆で、焙煎して粉砕機で粉にした状態がきなこです。大豆の皮や胚軸を取り除いたきなこは、なめらかな食感のため、離乳食として使用するのもおすすめです。きなこは大豆をほとんど丸ごと製粉したものなので、きなこの栄養素は大豆と大きく変わりません。

きなこの種類

一般的にスーパーなどでは黄大豆で作られたものが販売されていますが、青大豆をつかった薄緑色の「うぐいすきなこ」というきなこがあります。味や栄養素に大きな違いはありませんが、うぐいすきなこには色味をきれいにするための着色料や抹茶が使用されていることがあります。離乳食に使用するときはアレルギーや添加物に注意しましょう。

離乳食のきなこの調理ポイント

きなこは粉状のため、そのまま与えるとむせ込んだり、だ液を含んで硬くなったきなこが喉に詰まったりするおそれがあります。食べやすくするには、ほかの食材と混ぜたり水分の多いものに含ませたりして調理するとよいでしょう。離乳食は水分が多いものがほとんどのため、よく混ぜるだけで手軽に調理できますよ。

離乳食にきなこを使う際のQ&A

これから離乳食をはじめる方や、離乳食ではじめてきなこを活用する方は、与え方や調理方法が気になるのではないでしょうか。ここでは、離乳食にきなこを使うときの、よくある疑問を解消していきます。

アレルギーの心配は?

きなこの原材料である大豆は、食物アレルギーの原因になることがあります。万が一アレルギーがある場合は、たくさん食べると症状が強くでることが考えられます。はじめてきなこを与えるときは、おかゆにきなこを少量ふりかけたものをスプーン1杯ほどから与えていき、少しずつ量を増やしていきます。また、はじめてきなこを与えた日は、ほかに新しいものを与えることは控え、アレルギー反応がないかどうか様子を見てあげましょう。

一度にあげる量は?

きなこは水に溶ける粉末ではないため、一度にたくさん使うと粉っぽくなり、食べづらくなります。そのため、離乳食初期の場合は1日小さじ1/2杯ほど、離乳食中期(7~8ヶ月)は小さじ2~3杯ほど、後期(9~11ヶ月)は小さじ3杯を目安に、離乳食へ混ぜるようにして食べさせてあげましょう。また、きなこをそのまま与えてしまうとむせてしまい、誤嚥の原因になることがあります。おかゆ、つぶしたバナナ、さつま芋など、水分が豊富な食材と混ぜ合わせて、赤ちゃんが食べやすいよう工夫してあげましょう。

加熱はしたほうがよい?

離乳食初期のきなこは、加熱せずそのままあげても問題ありません。きなこは大豆を煎って製粉したもので、すでに加熱されています。ほかの食材とよく混ぜて食べさせてあげましょう。

きなこの保存方法は?

未開封のきなこはおよそ半年から1年ほど保管できますが、開封後の保管期間はしっかり密封した状態で1ヶ月ほどです。空気に触れた瞬間から劣化がはじまるため、開け口はクリップなどでしっかり閉じ、食品保管用の袋で二重に密封してから冷蔵庫に保管するとよいでしょう。離乳食にしかきなこを使わないという方は、小分けになっているタイプが便利でおすすめです。

離乳食期ごとのきなこを使ったレシピ

きなこはそのまま食べさせることはできないため、さまざまな食材と組みわせて与えるようにしましょう。ここでは、離乳食期ごとのきなこを使ったレシピを紹介します。離乳食がワンパターンになりがちな方も、ぜひ参考にしてくださいね。

【離乳食初期】バナナきなこ

きなこと相性のよいバナナを使ったレシピです。バナナは加熱するととろみが増すため、離乳食初期の赤ちゃんでも食べやすくおすすめです。

材料

  • バナナ 適量
  • きなこ 小さじ1/2

作り方

  1. バナナを5mmほどの輪切りにしてレンジで10~15秒ほど温めてお皿に乗せる。
  2. きなこをかけてスプーンの背でバナナをつぶし、きなことよく混ぜ合わせる。

離乳食中期にはバナナの食感を少し残したり、離乳食後期にはプレーンヨーグルトと混ぜたりと、幅広いアレンジができます。長いあいだ楽しめるレシピなので、ぜひ活用してみてくださいね。

【離乳食初期】さつま芋きなこがゆ

いつものおかゆにさつま芋ときなこを加えることで、グッと甘味が増したおかゆです。1品でさつま芋ときなこの栄養も摂れる、おすすめレシピです。

材料

  • ごはん 15g
  • さつま芋 10g
  • 水 120ml
  • きなこ 小さじ1/2

作り方

  1. さつま芋を5mmのいちょう切りにして分量外の水にさらしておく。
  2. 鍋にさつま芋、ごはん、水を入れて火にかけ、弱火でやわらかくなるまで煮込む。
  3. 2をなめらかになるまですりつぶし、きなこを加えてよく混ぜる。

さつま芋は離乳食に取り入れやすい食材で、きなこと合わせることで赤ちゃんも喜ぶ味わいに。だし汁を加えると味に深みが増し、よりいっそう美味しいおかゆになりますよ。

こちらの記事では、さつま芋の栄養や保存方法・離乳食期ごとの与え方、ファーストスプーンおすすめのさつま芋メニューまで紹介しています。ぜひあわせてお読みください。

【離乳食中期】さつま芋きなこだんご

離乳食中期になれば、舌でつぶせる硬さの食材を加えたり、手づかみで離乳食を食べたがったりします。適度な硬さがあるさつま芋きなこだんごは、ほんのり甘くおやつにもぴったりです。

材料

  • さつま芋 100g
  • きなこ 小さじ1

作り方

  1. さつま芋を1cmほどの輪切りにし、濡らしたキッチンペーパーで包む。
  2. レンジで4~5分ほど温め、スプーンの背でつぶす。
  3. きなこを入れてよく混ぜ、赤ちゃんが食べやすい大きさに丸める。(水分が足りない場合は水か溶いた粉ミルクを足す)

離乳食後期になれば、つぶした黒ゴマなどお好みの食材を加えてアレンジも。赤ちゃんの好みや毎日の栄養バランスを考慮して、アレンジしてみてくださいね。

First spoonのきなこを使った商品、離乳食中期(7-8ヶ月)にぴったりな「北海道産かぼちゃのサラダ」はこちら。

【離乳食後期】かぼちゃのきなこがゆ

材料

  • 5倍がゆ 90g
  • かぼちゃ 15g
  • きなこ  小さじ1

作り方

  1. かぼちゃは皮、ワタ、種を取って湯がきやすい大きさに切る。
  2. かぼちゃを湯がいて湯切りし、スプーンの背でつぶす。
  3. おかゆにつぶしたかぼちゃときなこを乗せる。

【離乳食完了期】きなこバナナヨーグルト

冷蔵庫にある食材で簡単に作れるおやつレシピです。ヨーグルトは無糖タイプを選ぶと、きなこやバナナの自然な甘みを楽しめます。

材料

  • プレーンヨーグルト 40g
  • バナナ 15g
  • きなこ 小さじ1

作り方

  1. バナナは5mmほどの食べやすい厚さにスライスする。
  2. プレーンヨーグルトの上にバナナときなこを乗せる。

離乳食後期のメニューとして紹介しましたが、離乳食中期から使える食材です。サッと作れるレシピなので、時間がないときのおやつとしてもピッタリです。

まとめ

離乳食初期から活用できる、きなこの栄養素や調理方法のコツ、簡単で美味しいレシピを紹介しました。きなこはほとんど大豆しか含まれていないため、はじめての離乳食でも安心して与えられる食材です。 特別な下処理も必要ないため「どんな離乳食を作ろう」と悩んだときは、今回紹介したレシピを参考に美味しいごはんを作ってあげてくださいね。First spoonは、赤ちゃんのファーストスプーンが特別な思い出になるよう、栄養バランスや徹底した衛生管理にこだわって開発されています。子育て経験が豊富なママたちが開発に携わっているため、離乳食のかゆい所に手が届く配慮もたくさん。忙しいなかでも、愛情たっぷりのご飯で健やかに育ってほしいと願うママさん・パパさんたちは、ぜひFirst spoonの離乳食をお試しください。

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監修

管理栄養士 料理家 片村優美

管理栄養士兼料理家です。レシピを作ったり、記事を書いたりしています。

野菜をたっぷり使った健康的な料理が好きで、テーブルコーディネートや撮影までを自分で行っています。

栄養はもちろんのこと、心理効果や美味しさなど食の4次機能を伝えていきたいです。