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生後7ヶ月は、1日2回食へと進み始める離乳食中期、モグモグ期にあたります。この時期に「離乳食を食べない」「離乳食を嫌がって口を開けない」ケースはよく見られ、生後7ヶ月特有の成長や体調不良が原因と考えられます。

こちらの記事では、公的機関の指針に基づき、食べない原因や解決策などを詳しく解説します。赤ちゃんが食事を嫌がる理由を知り、離乳食の時間を楽しく過ごせるようにしていきましょう。

生後7ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べない主な原因

食材の固さや大きさが発達に合っていない

生後7ヶ月の赤ちゃんに適した調理形態は、舌と上あごでつぶせるくらいの固さです(1)。離乳食が初期のなめらかにすりつぶした状態や後期の歯茎でつぶせる固さの場合、発達段階に合わず嫌がることがあります。白身魚、鶏のささみなど水分が少なくて口の中でパサつく食材も、飲み込みにくさから拒否する原因になりがちです。

母乳やミルクでお腹がいっぱいになっている

生後7ヶ月の授乳目安は、離乳食後に2回、それ以外は母乳なら授乳リズムに合わせて欲しがるだけ与え、ミルクなら3回程度です(1)。離乳食中期は、必要なカロリーの大半を授乳から得ているため、間隔が短いとお腹が空かずに離乳食を食べないことがあります。間食におやつをあげている場合、 わずかな量でも影響して拒否するケースも多くあります。

 食事の環境に集中できていない

スマホの画面がついていたり、テレビの音が鳴っていたりすると、赤ちゃんが離乳食を食べる際の集中力が削がれます。足底が床や椅子の補助板につくように座らせましょう(2)。

食事の時に座るベビーチェアに足置きがないと、足が宙に浮いて体幹が安定しません。この場合、食材を噛んだり飲み込んだりするために必要な顎や口周りに十分な力が入らず、赤ちゃんの食べる意欲が低下します。

 味や温度に対する警戒心・自我の芽生え

生後7ヶ月の赤ちゃんは自我が芽生えてくるため、親による食事の無理強いを拒否したり、離乳食に使われる食材に対して好き嫌いが反映されたりし始めます。口を開けない、スプーンを払いのけるなどの行動は順調に成長している証です。また、新しい食べ物や馴染みのない食べ物を拒否したり、初めて出会う食材に警戒心を抱く現象は、「食物新奇恐怖(food neophobia)」と呼ばれています(3)。

離乳食を食べない時に試すべき具体的な対処法5選

食材の形状と水分量(とろみを見直す)

赤ちゃんが離乳食を食べない場合、食材の形状や水分量を見直します。生後7ヶ月頃は舌でつぶせる豆腐ぐらいの固さを目安に調理しますが、食べない場合は一時的にゴックン期のペースト状へ戻すことも有効な対処法です。水分の少ない食材やパサつく食材は、片栗粉や育児用ミルクでとろみをつけると、口当たりがよくなり飲み込みやすくなります。

授乳と離乳食のスケジュールを再調整する

赤ちゃんが離乳食を食べない場合は、食事の時間までにしっかりと空腹感を持たせることが大切です。授乳の間隔を空けつつ、離乳食の直前に母乳やミルクを与えお腹を満たしてしまわないようにスケジュール管理をしてください。毎日決まった時間に食事を設定することで、赤ちゃんの食べたいという気持ちを自然に促し、生活リズムを規則化します。

食事の環境・姿勢を改善する

テーブルの上のおもちゃは片付け、スマホやテレビを消し、赤ちゃんが食事に集中できる環境を整えます。食事中に座るベビーチェアも、足置きに足の裏がしっかり着くものを用意してください。ベビーチェアの背もたれと赤ちゃんの背中が離れて前かがみになっている、背もたれにもたれかかっている場合はタオル等を挟んで正しい姿勢が保てるように調整します。

スプーンや食器を変えてみる

離乳食に使うスプーンの素材は柔らかいシリコンや口当たりのよい木製などから選び、平らな形状のものを使用します。スプーンは下唇の上にそっと乗せて、赤ちゃんの上唇が閉じるのを待ち 、水平に引き抜いてください(1)。食器は電子レンジ可能なタイプにすると温め直しができます。冷めて食べるのを嫌がったときでも、温め直してあげることができて便利です。

食べる量にこだわらず切り上げる

あらかじめ用意した量をすべて食べさせようとせず、赤ちゃんが顔を背けたり口を閉じたりして拒否のサインを出した時点で、その回の食事を終了させます。15~20分が食事終了の基準です。無理に食べさせると食事自体にネガティブな印象を植え付ける原因になります。「食べない日もある」と割り切り、授乳のみで栄養を補う柔軟な対応が有効です。

生後7ヶ月向け|食べやすいおすすめ食材と調理の工夫

甘みのある野菜の活用

生後7ヶ月の赤ちゃんが離乳食で食べやすいおすすめの食材は、カボチャ、サツマイモ、ニンジン、ダイコンなどです。茹でる、蒸すなどしてじっくり加熱すると、食材のもつ自然な甘みが引き出されて食べやすくなります。これらの食材は、細かく潰した状態にする、おかゆに混ぜるなどして与えてください。甘みのある野菜は、離乳食が進まない赤ちゃんに食べる楽しさを伝えてくれます。

出汁や少量の調味料による風味付け

生後7ヶ月頃の離乳食は、素材の味を活かした調理が基本です。しかし、味が薄くて食べが悪いようであれば、出汁や少量の調味料による風味付けをしてもOKです。生後7ヶ月の赤ちゃんには、植物性の昆布だし、動物性のかつおだしが使えます。札幌市保育所等給食管理運営指針によると1~2滴ほどのごくわずかであれば醤油が使用可能です(4)。味付けは、それぞれの食材を活かしながら、極めて薄味に留めるようにします。

鉄分補給ができる食材の追加

生後6ヶ月を過ぎた赤ちゃんは、母体から授かった貯蔵鉄が枯渇するため、離乳食から意識して鉄分を補う必要があります。赤身の肉や魚は鉄を多く含み、単独での吸収率も高いです。ほうれん草・小松菜などの非ヘム鉄は、ビタミンCと一緒に摂取すると鉄の吸収率が高まると言われております(5)。鉄分が不足すると赤ちゃんの発育に影響するため、2回食の中で毎日少しずつ取り入れていくことが大切です。

 市販のベビーフードを活用

月齢に適した固さや味付けの指標としてベビーフード等の市販品を利用すると、調理の幅が広がり、お母さんの負担軽減にもつながります。お湯で温めるだけの栄養豊富な離乳食を届けてくれるのがファーストスプーンです。細かい調理が要らない冷凍パックで届くので、お湯で温めるだけですぐ使えます。また、新しい食材は平日の午前中に1さじから始めることがアレルギー防止に役立ちます。

食べなくても焦らなくて大丈夫。専門家に相談・受診する客観的な目安

体重が成長曲線に沿って増えているか

生後7ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べない、嫌がることはよくある状況です。元気であればあまり気にしなくても良いのですが、体重が母子手帳の成長曲線のカーブから著しく下回っている、または体重が減り続けて増えない場合は注意が必要です。

気になる時は、市町村の母子健康相談などを活用し、保健師さんに相談してみると良いでしょう(6)。

水分の不足に注意しよう

乳児の脱水は、急激に進行が 進むことがあります。赤ちゃんが離乳食を食べない場合、脱水症状が見られないかも要チェックです。おしっこの量や色、機嫌に異常はないか確認します。いつもより元気がない、おしっこの回数が少ない、唇が乾いている、泣いても涙が出ないなどの場合は脱水症状の危険性が高いため、すぐに医療機関を受診してください(7)。

体調は大丈夫?細かくチェックしよう

離乳食をあまり食べない日が続いている場合は、赤ちゃんに体調不良が隠れていないか確認してください。食事や水分を摂る量が減っている、元気がなくぼんやりしている、抱っこをしても泣き止まず機嫌が悪いなど、明らかに普段と様子が違う場合は病気のサインです。発熱や嘔吐、下痢など明らかな体調不良を伴う場合は、すぐに医療機関を受診します。

まとめ

生後7ヶ月の赤ちゃんが離乳食を食べない原因は多岐にわたるため、複合的に見直すことが解決につながります。また、生後7ヶ月頃の栄養の大半は母乳やミルクから摂取するため、食べない日があっても焦ったり、不安になったりしなくて大丈夫です。

成長曲線の帯状のカーブに沿った体重増加やいつも通りの水分摂取が保たれていれば、離乳食を食べないことでの医学的リスクは低くなります。その子に合った食事のペースで成長していくので、見守りながら離乳食を進めていきましょう。

参考文献

  1. 厚生労働省:授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版).閲覧日2026年07月13日URL.https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_04250.html
  2.  日本歯科衛生士会:赤ちゃん・子どものお口の発達支援ガイド.閲覧日2026年7月13日.URL. https://www.jdha.or.jp/outline/hattatsushien.html
  3. Agnieszka Białek-Dratwa, Elżbieta Szczepańska, Dorota Szymańska, Mateusz Grajek, Karolina Krupa-Kotara, Oskar Kowalski. (2022). Neophobia—A Natural Developmental Stage or Feeding Difficulties for Children?. PMCID: PMC9002550. 閲覧日2026年7月13日.URL. https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC9002550/
  4. 札幌市:「札幌市保育所等給食管理運営指針」(R8.2月改訂).閲覧日2026年7月13日.https://www.city.sapporo.jp/kodomo/sengen/documents/03.pdf
  5. 杉本 宏: ヒト小腸での鉄分吸収のメカニズム 〜DcytbとビタミンCの役割について. 理化学研究所.(2020年1月執筆)閲覧日2026年07月13日.URLhttps://www2.riken.jp/biometal/2_research.files/Enzyme_new/dcytb.html
  6. 体重が増えない.やまなし子育てネット.閲覧日2026年07月13日.https://www.yamanashi-kosodate.net/onayamisoudan/nyuuyoujiki/013.html
  7. 子どもの脱水症状に気づくサインと対処法を小児科医が優しく解説.閲覧日2026年7月13日.URL.https://calldoctor.jp/medical-articles/article/141/