離乳食でネギはいつから?初期〜完了期の進め方や調理法とおすすめレシピを紹介

投稿者: 佐藤 克 投稿日:

日本の食卓でおなじみのネギ。加熱すると甘みが増し、料理の風味を引き立ててくれます。薬味や汁物の具材として、日常的に使われるご家庭も多いのではないでしょうか。

栄養もあり便利なネギですが、「離乳食ではいつから使えるの?」「赤ちゃんが食べやすい調理法は?」と疑問に思うママ・パパもいるかもしれません。

この記事では、離乳食でネギを取り入れる際の開始時期の目安、月齢別の進め方、下ごしらえのコツ、注意点、おすすめレシピを分かりやすく解説します。ぜひ、離乳食作りの参考にしてください。

ネギの基本情報

世界中で食べられているネギ。日本では主に、白い部分が多い「長ネギ(根深ネギ)」と、緑の部分が多い「青ネギ(葉ネギ、万能ネギなど)」が流通しています。西洋には「リーキ」という太いネギもあります。 離乳食では、比較的繊維が少なく甘みのある長ネギの白い部分から始めるのがおすすめです。

ネギの旬について

ネギの旬は、主に11月〜2月頃の寒い時期です。美味しいネギを選ぶポイントは以下の通りです。

  • 葉の部分: みずみずしく、緑色が鮮やか。
  • 白い部分: 巻きがしっかりしていて、ツヤがある。
  • 重さ: ずっしりと重みを感じるもの。

一般的に、色が濃く、重みのある野菜は美味しいことが多いです。

離乳食でネギはいつから使えるの?

ネギを離乳食で使い始められる時期については、資料によって多少ばらつきがありますが、一般的には離乳食中期(生後7〜8ヶ月頃)から始めるのがおすすめです。

ネギ特有のツンとした辛味は「硫化アリル」という成分によるものですが、これは玉ねぎと同様に加熱すればほとんど飛ぶため、赤ちゃんが辛さを感じる心配は少ないでしょう。

ただし、ネギは繊維が多い野菜です。初めは少量から試し、赤ちゃんの様子を見ながら進めましょう。繊維が気になる場合は、裏ごしをしたり、細かく刻んだりすると食べやすくなります。

月齢別の進め方(量・固さの目安)

離乳食の進み具合には個人差があります。赤ちゃんの食べる様子に合わせて、量や固さを調整してください。ここでは一般的な目安をご紹介します。

  • 離乳食初期(生後5〜6ヶ月頃)
    • もしこの時期から試す場合は、ごく少量(耳かき1杯程度)から始めましょう。
    • 長ネギの白い部分の一番外側の皮をむき、中の柔らかい部分を使います。
    • しっかり加熱し、裏ごし器でなめらかにすりつぶします。
    • 慣れてきても、最大で20g程度までを目安にしましょう。
    • ※ただし、一般的には中期以降の開始が推奨されます。
  • 離乳食中期(生後7〜8ヶ月頃)
    • 長ネギの白い部分を中心に使います。外側の硬い部分は除きましょう。
    • 柔らかく加熱してから、2〜3mm程度のみじん切りにします。
    • 野菜・果実の目安量は20〜30gです。
  • 離乳食後期(生後9〜11ヶ月頃)
    • 長ネギの白い部分を中心に使います。
    • 5〜8mm角程度の大きさに刻みます。歯ぐきで潰せる固さが目安です。
    • 野菜・果実の目安量は30〜40gです。他の食材と組み合わせて使いましょう。
  • 離乳食完了期(生後12〜18ヶ月頃)
    • 1cm角程度の大きさに挑戦できます。食べにくそうな場合は、少し刻んであげましょう。
    • この時期から、青ネギも少量から試すことができます。青ネギは風味が強いので、加熱して少量から使いましょう。
    • 目安量は40〜50gです。

離乳食でネギを取り入れる注意点

  • 生食は避ける: 離乳食期間中は、基本的に加熱調理が原則です。完了期以降にうどんの薬味などで青ネギを使う場合も、一度さっと加熱してから使うと安心です。ネギの辛味成分(硫化アリル)は水溶性でもあるため、水にさらすのも辛味抜きに有効ですが、加熱は必須です。
  • 冷凍の刻みネギ: 市販の冷凍刻みネギ(特に青ネギ)は便利ですが、香りが強い場合があります。使う場合は少量から試し、他の野菜と組み合わせるなど調整しましょう。
  • カット野菜: 市販のカットネギは、衛生管理(次亜塩素酸ナトリウムやオゾン水での殺菌洗浄)がされていますが、気になる場合は軽く洗ってから使うと良いでしょう。調理の手間を省きたい場合の選択肢の一つです。

アレルギーについて

ネギはアレルギー表示義務・推奨品目には含まれていませんが、ごく稀にアレルギー症状を引き起こす可能性があります。

初めてネギを与える際は、少量(小さじ1杯程度)から始めましょう。万が一、症状が出た場合に備え、医療機関が開いている平日の午前中に試すのがおすすめです。食べた後に赤ちゃんの様子(口周りの赤み、発疹、嘔吐、下痢など)に変化がないか、注意深く観察してください。

ネギの栄養素について

長ネギ(白い部分)には、主に以下の栄養素が含まれています。(日本食品標準成分表(8訂)より)

  • 食物繊維: 100gあたり2.5gと比較的豊富で、お腹の調子を整えるのに役立ちます。
  • カリウム: 体内の余分なナトリウムを排出する働きがあります。
  • ビタミンC: 免疫力維持などに役立ちます。
  • 葉酸: 細胞の分裂や成長に重要です。青ネギの方がやや多く含まれます(長ネギ72μg/100g、青ネギ100μg/100g)。

※ネギだけでは鉄分は補えません。離乳食では鉄分が不足しやすいため、レバーや赤身の肉、魚、鉄分強化されたベビーフードなどを意識して取り入れましょう。

ネギの下ごしらえと冷凍保存

  • 辛味抜き: 辛味成分(硫化アリル)は加熱で飛びますが、気になる場合は、刻んだ後に少し水にさらしてから加熱すると、より辛味が和らぎます。緑色の部分に近いほど辛味が強い傾向にあるため、白い部分を中心に使うのがおすすめです。
  • 冷凍保存:
    • 加熱してから冷凍: 使いやすい大きさに刻んだネギを、耐熱皿に広げてラップをせずに電子レンジで数十秒〜1分ほど加熱するか、オーブントースターで軽く加熱して水分を飛ばします。粗熱が取れたら、冷凍用保存袋に入れて冷凍すると、パラパラになりやすく、使うときに便利です。
    • ブランチングしてから冷凍: 軽く塩を加えたお湯でさっと茹でて(ブランチング)、水気をしっかり切ってから冷凍する方法もあります。
    • 注意点: 自宅での冷凍は、急速冷凍が難しく、品質が劣化しやすいです。冷凍したネギは、衛生面からも1週間程度を目安に早めに使い切るようにしましょう。解凍せずに、凍ったまま加熱調理に使うのがおすすめです。

ネギを使った離乳食レシピ

ネギを使った離乳食のレシピ例をご紹介します。赤ちゃんの月齢や進み具合に合わせて、味付け(調味料はごく少量にする、だしを基本にするなど)や食材の大きさ・固さを調整してください。

【中期(7〜8ヶ月頃)】ネギと鶏ささみのとろとろスープ

<材料>

  • 鶏ささみ:15g
  • 長ネギ(白い部分):20〜30g
  • かつお昆布だし(ベビー用または無添加):100cc
  • 水溶き片栗粉:少々(片栗粉小さじ1/2を水小さじ1で溶く)

<作り方>

  1. 鶏ささみは筋を取り、細かく刻むかすりつぶす。
  2. 長ネギは外側の皮をむき、柔らかい部分をみじん切りにする。
  3. 鍋にだし汁、鶏ささみ、ネギを入れて火にかける。
  4. 沸騰したら弱火にし、アクを取りながら具材が柔らかくなるまで煮る。
  5. 水溶き片栗粉を回し入れ、とろみがついたら火を止める。

【後期(9〜11ヶ月頃)】豚肉とネギのうま塩炒め風

<材料>

  • 豚もも肉(薄切りまたはひき肉):15g
  • 長ネギ(白い部分):5g
  • ごま油(風味付け程度):ほんの少し
  • 水:大さじ1
  • (お好みで)塩:ほんの少々

<作り方>

  1. 豚肉は細かく刻む(薄切り)か、ひき肉を使う。
  2. 長ネギは5mm角程度に刻む。
  3. フライパンにごま油を熱し、豚肉を炒める。
  4. 肉の色が変わったらネギを加えて炒め合わせる。
  5. 水を加えて蓋をし、蒸し煮にしてネギが柔らかくなるまで加熱する。
  6. 水分が飛んだら、ごく少量の塩で風味をつけても良い(完了期に近い場合)。

【完了期(12〜18ヶ月頃)】ミニすき焼き風煮込み

<材料>

  • 牛赤身薄切り肉:20g
  • 長ネギ:20g
  • 白菜や小松菜など(葉先):15g
  • しいたけ(石づきを取る):5g
  • かつお昆布だし(ベビー用または無添加):100cc
  • 醤油:数滴〜小さじ1/4程度
  • みりん:数滴〜小さじ1/4程度
  • (お好みで)きび砂糖など:ほんの少し

<作り方>

  1. 牛肉、ネギ、野菜、しいたけは、赤ちゃんが食べやすい1cm角程度の大きさに切る。
  2. 小さめの鍋にだし汁、醤油、みりん、砂糖(使う場合)を入れて煮立たせる。
  3. 牛肉を加えて火を通す。
  4. ネギ、野菜、しいたけを加えて、柔らかくなるまで煮込む。
  5. ポイント: 大人のすき焼きの味付けは赤ちゃんには濃すぎます。だしをベースに、調味料は香り付け程度に留め、素材の味を活かしましょう。

まとめ

今回は、離乳食でのネギの使い方について解説しました。ネギは食物繊維などが摂れる身近な食材です。離乳食に取り入れる際は、辛味に配慮してしっかり加熱し、繊維が気になる場合は刻んだり裏ごししたりする工夫をしましょう。

初めて与える際は少量から、赤ちゃんの様子を見ながら慎重に進めてくださいね。

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