生後5~6ヶ月頃は、離乳食を始めるのに適したタイミングと言われています。とはいっても、体の成長や食事への興味の示し方はみんな違うので、赤ちゃんの様子を見ながら無理なく始めることが大切です。

カレンダーを見ながら「離乳食はまだ早い?」「もう始めてもいいかな?」と、悩んでいるママ・パパさんも多いのではないでしょうか? この記事を読み終える頃には、いつどのように離乳食を始めたらいいのか具体的にイメージできるようになります。

この記事では、離乳食を始めてOKの4つのサイン、初日の進め方について分かりやすくご紹介していきます。

離乳食はいつから?基本の目安は「生後5〜6ヶ月」

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厚生労働省のガイドラインでは、ママ・パパさん向けに授乳や離乳の支援について具体的に紹介されています。ガイドラインによると、赤ちゃんの離乳食を開始するベストタイミングとして生後5~6ヶ月が推奨されています(1)。

2015年(平成27年)に厚生労働省が実施した乳幼児栄養調査で、生後5ヶ月に離乳食を開始したと回答した保護者の割合は40.7%、6ヶ月で実施した保護者は44.9%です。5~6ヶ月で離乳食を開始したケースは、全体の85.6%を占めています(2)。

とはいっても、赤ちゃんの成長や食事への興味の示し方は個人差が大きく、必ずしも5~6ヶ月の間に始めなければならないというわけではないので、心配しなくても大丈夫です。まわりの同じ月齢の赤ちゃんが離乳食を始めたと聞くと焦ってしまうかもしれませんが、赤ちゃんの準備が整っていない状態で始めても上手く行かないこともあります。

それに、上のお子さんのお世話があってゆっくり対応できなかったり、保育園の入園時期と重なったり、ご家庭の状況によっては推奨時期に始められない場合もあるでしょう。生後6ヶ月から始めるご家庭も多いので、焦らずにタイミングを見極めることが大切です。

うちの子はもう始められる?チェックすべき「4つのサイン」

母乳やミルクから離乳食へのステップアップは、赤ちゃんの成長に合わせて無理せず行いましょう。

離乳食を始めてOKな赤ちゃんに見られるサインは、次の4つです。

  • 首がしっかりすわっている
  • 支えてあげると座れる
  • 食べ物に興味を示している
  • スプーンを嫌がらない

ここからは、赤ちゃんの発達状況を見るためのチェックポイントを分かりやすく解説します。

首がしっかりすわっている 

離乳食を始めるにあたって大事なのが、赤ちゃんの首がしっかりすわっているかどうかです。首がしっかりすわっていない状態だと体が不安定で食事中に倒れてしまう心配があります。赤ちゃんが離乳食を楽しめるように、首が安定したタイミングで始めましょう。 首がすわっているとは、大人が支えてあげなくても「自分で頭を支えられる」「自分で頭を動かせる」という状態です。寝返りを打てていれば首が安定しているサインといえるでしょう。

支えてあげると座れる

 体を支えてあげれば座れるようであれば、他のサインも見ながら離乳食の開始を検討してもよいでしょう。大人の膝の上やベビーチェアでグラグラせずに5秒以上座った姿勢を保てるようであればOKです。支えてあげても前のめりになったり途中でクタクタと倒れたりする場合は、無理せず成長を見守りましょう。 座った状態をキープするのがむずかしいと食べ物をのどに詰まらせてしまう心配があるので、もう少し経ってから離乳食を始めたほうが安心です。

食べ物に興味を示している

食べ物に興味を示しているかどうかで、離乳食の進み具合が大きく変わってきます。ママ・パパさんが食事をしているときに、「じっと見る」「よだれが出る」「口をモグモグさせる」といった反応があれば、食べ物に興味を持っている状態です。母乳やミルクから離乳食への移行をスムーズに進められるでしょう。 赤ちゃんの食べ物への興味の示し方はみんなバラバラで、手をのばしてアピールする子もいればあまり興味を示さない子もいます。他のサインとあわせてタイミングを見極めることが大切です。

スプーンを嫌がらない

赤ちゃんには生まれつき、口の周りに触れたものを吸って母乳やミルクを飲み込む「哺乳反射」があります。固形物を舌で押し出す仕草が残っている赤ちゃんは、スプーンを嫌がる傾向にあります。哺乳反射は生後5ヶ月以降に自然と消失していくので、反射が減少してスプーンを嫌がらなくなったら離乳食を始めましょう。

開始時期をズラすのはNG?早すぎる・遅すぎるリスク

離乳食の開始時期を自己判断で大きくズラすことには、いくつかデメリットがあります。多少であれば赤ちゃんの成長に合わせて始めてもOKですが、4ヶ月未満や7ヶ月以降に始めると赤ちゃんにマイナスな影響が出てしまうこともあります。

早すぎる・遅すぎるリスクをそれぞれ詳しく見ていきましょう。

早すぎる場合(4ヶ月未満など)のリスク

 赤ちゃんの消化器官は成長とともに発達します。生後4ヶ月未満だとまだ栄養を消化吸収する機能が未熟で、母乳やミルク以外の物を上手く分解できないことも……。離乳食の開始が早すぎると赤ちゃんの体に負担になることもあるので、焦らずゆっくり進めていきましょう。

遅すぎる場合(7ヶ月以降など)のリスク

 生後6ヶ月以降になると、赤ちゃんの体は鉄の必要量が増えて鉄欠乏が生じやすくなると言われています。とくに母乳育児の場合は鉄不足になりやすいので、離乳食の開始時期が遅れすぎないように注意しましょう(1)。 赤ちゃんは離乳食を通じて、上あごと舌で食べ物をつぶす動きや歯で噛む動きをマスターしていきます。離乳食の開始が遅すぎると、噛む機能の発達が遅れることもあります(3)。

アレルギー予防で遅らせるのは逆効果

現在の医学的見解では、離乳食の開始時期を遅らせたからといってアレルギー予防の効果は得られないとされています(4, 5)。 母乳栄養がアレルギー予防につながるという十分なエビデンスはないため、自己判断で離乳食の開始時期を遅らせることは避けたほうがいいでしょう。

いざスタート!初日の進め方と「絶対に守るべき鉄則」

離乳食開始の流れを把握しておくと、初めての離乳食も肩の力を抜いて進められます。そろそろ離乳食を始めても大丈夫そうだと感じたら、まずは初日の進め方と大切にしたいポイントを確認しておきましょう。

離乳食の量は「1さじ」からスタート

 離乳食初期は、まず「飲み込む」を覚える時期です。初日(1日目)は、なめらかにすりつぶした10倍がゆを「離乳食スプーン1さじ」だけ与えます。10倍がゆは、米1:水10で作るため水分量が多いのが特徴です。少し手間はかかりますが、初日から10日目ぐらいまでは裏ごししてポタージュ状にした10倍がゆを与えましょう。 与えるときは、スプーンを下唇の上に置いて、赤ちゃんが口を開けて取り込むのを待ちます。おかゆを取り込んだ後は、ゆっくりスプーンを水平に引きます。口の中にスプーンを入れたり上あごに擦り付けたりするのはNGです。母乳やミルクは、普段の授乳リズムに合わせて赤ちゃんが欲しがるだけ与えましょう。

小児科が開いている時間帯に離乳食を与える

離乳食初日はもちろん、初めての食材を与える場合は、小児科が開いている時間帯を選ぶのが鉄則です。平日の午前中など小児科で診てもらえる時間帯なら、「口の周りが赤いかも……」「アレルギー反応かな?」と不安なときにもすぐに対応できます。 何時までに離乳食を与えなければならないという決まりがあるわけではないので、医療機関を受診しやすい時間帯であれば何時でも大丈夫です。毎日同じぐらいの時間帯にしてあげると、食事のリズムを整えやすくなります。

まとめ

離乳食は、赤ちゃんが食べる楽しさを知る第一歩です。以下のポイントをおさらいして、ベストなタイミングで離乳食デビューの日を迎えましょう。

  • 離乳食を始める時期の目安は生後5~6ヶ月
  • 赤ちゃんの発達状態に合わせて離乳食を始める
  • 離乳食開始時期を自己判断で大きくズラすのはNG
  • 離乳食は「1さじ」から、小児科が開いている時間に与える

離乳食を開始する時期は、月齢でいうと生後5~6ヶ月が目安です。とはいえ、赤ちゃんの成長には個人差があるので、無理をさせないように進めていきましょう。マニュアル通りに行かなくても大丈夫! 「一歩進んで一歩戻る」は、離乳食に限らず子育てによくあることです。ときには市販のベビーフードも頼りながら、赤ちゃんとママ・パパさんのペースで楽しく進めていきましょう。

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参考文献

(1) 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」

https://www.mhlw.go.jp/content/11908000/000496257.pdf 

(2) 厚生労働省「平成27年 乳幼児栄養調査結果の概要」 (3) 厚生労働省「咀しゃく機能の発達の目安について」 https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/01/dl/s0131-11c-5.pdf 

(4) こども家庭庁「生後5か月からの『離乳スタートガイド』」https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/6790a829-15c7-49d3-9156-9e40e8d9c20c/20921f30/20230401_policies_boshihoken_junyuu_05.pdf 

(5) 一般社団法人日本小児アレルギー学会「アレルギーガイドライン2021 ダイジェスト版 第7章 即時型症状の重症度判定と対症療法」https://www.jspaci.jp/guide2021/jgfa2021_7.html

カテゴリー: 食育コラム