離乳食の準備は100均で完結!ダイソー・セリアの神グッズと失敗しない選び方
「離乳食を始めるけれど、何を揃えればいいの?」「専用グッズは高いし、使う期間も短いから安く済ませたい…」
そんな悩みを持つママ・パパに朗報です。現在の100均(ダイソー・セリア等)は、離乳食グッズの宝庫。
本記事では、厳選した「本当に使える100均離乳食グッズ」と、安くても譲れないと安全性と選び方の基準を徹底解説します。賢く節約して、ゆとりある離乳食ライフをスタートさせましょう!
まず確認!100均で離乳食グッズを選ぶ時の3つのポイント

安くて便利な100均アイテムですが、赤ちゃんが使うものだからこそ、選ぶ基準が大切です。
安全性と素材(BPAフリー・日本製など)しっかり解説
一番にチェックしたいのは素材です。プラスチック製品の場合、内分泌攪乱化学物質である「BPA(ビスフェノールA)」を含まない「BPAフリー」の表記があるか、または信頼性の高い商品であるか確認しましょう。
口に触れるスプーンや食器は、特に慎重に選ぶのがポイントです。
BPA(ビスフェノールA)とは
BPAはビスフェノールAという物質になります。缶詰やプラスチックを保護するためのコーティング材に含まれています。
規制の対象になっており、制限が設けられている国が多いです。日本では食品衛生法により、ポリカーボネート製容器からの溶出試験規格(2.5ppm以下)が定められています。また、業界団体が自主規制を行い、哺乳瓶や缶詰の内面コーティングでの使用を控える動きが定着しています。
日本のBPAの使用基準
厚生労働省のBPA(ビスフェノールA)について、ポリカーボネートが使用されている哺乳瓶について下記のような見解を述べています。
”Q8 ポリカーボネート製のほ乳びんを使用していますが、問題ないですか。
ポリカーボネート製のほ乳びんは、一部ですが、国内で販売されています。国内で市販されているポリカーボネート製ほ乳びんについては、ビスフェノールAの溶出の実態調査において、その定量限界(0.0005ppm)で測定できるか否かの程度の溶出しか認められなかったと報告されています。一方、長時間での使用を考えた過酷な条件では、これを上回る量のビスフェノールAが溶出した事例がありますが、いずれにしても、それらの実態は現行の規格値(2.5ppm)をはるかに下回るものと思われます。
厚生労働省としては、食品からのビスフェノールAの摂取が健康に及ぼす影響について、現在、食品安全委員会に食品健康影響評価を依頼しています。それらの結果、健康への影響が指摘されれば、新たな対策を検討することとしております。
授乳期中の工夫として、他の材質(ガラス製など)のほ乳びんを使用することも選択肢のひとつと考えられます。また現在、ポリカーボネート製のほ乳瓶をお持ちの方は、製品の取扱説明書に記載されている使用上の注意、例えば、過度の加熱を避けること、経年の使用で表面に細かい傷がついていたり、白濁したものは新しいものに取り替えるようにすることなどをきちんと守って使用するように心がけてください。お手許にあるほ乳瓶の材質がポリカーボネートかどうか不明の場合には、販売元等にお問い合わせ下さい。
なお、諸外国をみても、現時点において、一般消費者にポリカーボネート製ほ乳びんの使用の中止を求めている国はありません。(カナダ政府は、ポリカーボネート製ほ乳びんの輸入及び販売等を禁止することについて、パブリックコメントを募集しましたが、既に使用されているものについて使用中止までは求めていません。)”(1)
懸念事項として、リリースした文書が2008年と古い内容です。その後訂正の文書は見られませんでした。これといった問題が起きていない可能性があります。気になる場合はBPAの容器に買い換えるか、傷がないか、過度な加熱を控えるように心がけましょう。
EUの規制について
厚生労働省の見解は2008年のQ&Aになり、諸々の制限が厳しいEUでは2011年より哺乳瓶の規制が入り、2024年から直接缶のコーティングや再利用可能な飲料ボトルなど直接触れるものは全面禁止になっています。
”Prohibition on the presence of BPA in food contact materials and articles for which other bisphenols or bisphenol derivatives are used in their manufacture
Food contact materials and articles that have been manufactured using another bisphenol or bisphenol derivative shall not contain any residual BPA.”(2)
製造に他のビスフェノールまたはビスフェノール誘導体が使用されている食品接触材料および製品へのBPAの含有禁止。他のビスフェノールまたはビスフェノール誘導体を使用して製造された食品接触材料および製品には、残留BPAが含まれてはならないとの記載があり、例外が一部に設けられておりますがシフトするようです。
EUは諸々の規制が厳しいため、このような対応の違いが表れています。どちらでも良いですが、気になる場合はBPAフリーの商品を選びましょう。
機能性(電子レンジ・食洗機対応)

離乳食は「解凍・加熱」の繰り返しです。「電子レンジ不可」の容器を選んでしまうと、移し替える手間が増えて致命的なタイムロスに。また、毎日のことなので食洗機対応かどうかも、家事の負担を減らすための必須チェック項目です。
レンジアップ可能かつそのままサーブもできるシリコンスチーマーがあると便利です。シリコンスチーマーとは、柔軟性に優れたシリコン素材で作られた調理器具で、主に電子レンジでの蒸し料理に使用されます。密閉性の高い容器内で食材を加熱することで、短時間で手軽に、栄養を逃さずふっくらと美味しく調理できるのが最大の特長です。耐熱容器にラップをして加熱する手間が省けます。
おすすめのシリコンスチーマーは下記の通りです。
DAISO シリコーンスチーマー(角型、22cm×14cm)
角形の幅が広いシリコンスチーマーです。底が深いため、ビーフシチューや肉じゃがなどの煮込み料理に適しています。離乳食ではやや大きめの容器ですが、全ての素材がシリコンでできており、耐久性や掃除のしやすさも良いです。
ニトリ 仕切り付き シリコーンスチーマー(KYO86)
仕切り付きのシリコンスチーマーです。値段が上がってしまいますが、ブロッコリーやにんじん、カボチャなどをふんわり蒸す際に使いやすい仕切りつきです。
離乳期は複数の食材を別々に調理することも多く、こうした分離機構がついている加熱器具はとても捗ります。
seria 電子レンジ調理器 ラーメン
こちらは素材がポリプロピレンになります。袋麺がしっかり入る容器です。離乳食用の刻み面をまとめて茹でたり、そのままサーブする際に重宝します。
刻みうどんと小松菜やツナなどをまとめて電子レンジで加熱することで洗い物を少なく済ませることができます。
DAISO 電子レンジ蒸し器、3点セット(スクエア型)13cm×13cm×7.8cm
素材がポリプロピレンと異なりますが、小さいサイズでサッと蒸せる電子レンジ蒸し器です。バケットが付属しており、野菜と水を分離して本格的な蒸し料理を再現することができます。
冷凍のカボチャ、ブロッコリーなどを凍ったまま蒸してあげると時間短縮ができます。
【調理編】毎日の支度が楽になる!100均の神ツール

毎日の支度を簡単にするアイテムはかなり多いです。上手に活用して離乳食を便利にしましょう!
お粥クッカー系計量不要でとても便利
ダイソーの「おかゆカップ」はもはや伝説級のアイテムです。大人用の米と一緒に炊飯器に入れるだけで、同時におかゆが完成します。計量スプーンや、すりつぶし用の突起までついている多機能ぶりは、買わない手はありません。
離乳食で面倒だと感じる作業に計量があります。普段料理をする際、g単位で毎回計測することは少なく、同じ野菜を切るという作業にもまな板や器具を殺菌して計量期に乗せてgを合わせるという動作が追加されるため、準備の段階で億劫になります。
お粥クッカー系のアイテムを使えば、自分たちの料理をするついでにメインのお粥も準備ができて毎日の作業が少し楽になります。
ミニサイズのすり鉢・こし器・マッシャー
離乳食初期にしか使わない「すり潰し・裏ごし」セット。メーカー品だと数千円しますが、100均ならセットや単品を組み合わせて数百円で揃います。特にセリアのミニマッシャーは、カボチャやジャガイモを潰すのにちょうど良いサイズ感で人気です。
毎回全てをすりつぶして食べさせる期間は2ヶ月程度と思いのほか短く、ピークを過ぎれば赤ちゃんの進捗に合わせてたまに使う程度です。すり鉢は溝に汚れがたまりやすいため、できれば離乳食用を使った方が良いですが、こし器やマッシャーは目の細かさが合えば問題ありません。
製氷皿・フリージングトレー(保存容器)
離乳食の基本は「まとめ作り&冷凍」です。逐一準備をしていたら、離乳食作りと片付けでかなりの時間を要する上、子どもを見ながらの作業になるため、脳のリソースが分散されてどっと疲れがでてしまいます。
次第に億劫になって作りやすく食べてくれるものだけを出したり、バランスや月齢に合わせた大きさに気を配ることができなくなります。
対処法としてご家族が見ている隙に離乳食をまとめて作って、製氷皿や保存容器に加えて冷凍する方が多いです。100均で売っている製氷皿に加熱調理を終えた素材を冷凍し、加熱して組み合わせる方式が楽です。
一口台で冷凍でき、製氷皿があると部分解凍が効いてとても便利です。100均で多くの種類が売られているため、使う頻度や大きさに合わせてチョイスしましょう。
【食事編】後片付けもスムーズに!食器・エプロン

食事がスムーズに進むようなアイテムがあると便利です。100均でもよく見かけるため、見つけた際は手にとって見てください。最近ではオンラインから購入することもできます。
ひっくり返らない?吸盤付きボウル・シリコンプレート
赤ちゃんが食器を投げるのは「あるある」です。せっかく作った離乳食がひっくり返されるとかなり精神的にきます。その後のこぼして床を拭いて、ベビーフードの封を切る作業もなんとも言えない感情で心が一杯になります。
そんなリスクを回避するためにこんなアイテムがおすすめです。100均(特にダイソーの300円〜500円商品)には、テーブルにピタッとくっつく食事プレートが登場しています。後ろが吸盤のように吸着するようになっており、物理的に全てをひっくり返すリスクをぐんと下げることができます。
できるだけ事前に予防しておきましょう。
シリコンエプロン・使い捨てエプロン
家ではガシガシ洗えるシリコン製、外出先では荷物にならない不織布の「使い捨てエプロン」がおすすめです。
やや重さがありますが、ズレる心配がなくお手入れが簡単なシリコンエプロンは必須級のアイテムです。食べこぼしをある程度グリップしてくれる点がポイントが高く、リスクを最小化することができます。
100均の使い捨てエプロンは10枚入りなどでコスパが最強。カバンに常備しておけば、急な外食でも安心です。エプロンがないと食べこぼしを集める作業が大変なので、外出する際は常備しておきましょう。
スパウトマグ・ストローマグ
「コップ飲みの練習をさせたいけど、こぼされるのが怖い」という時期に最適なのが、飲み口が工夫されたスパウトマグとストローマグです。100均でも入手することができます。
こぼす時は全部こぼします。マットと床境目で溢されると拭き掃除が大変です。あると便利なので持っておきましょう。
【外出・持ち運び編】お出かけが怖くない便利グッズ
ヌードルカッター・フードカッター
うどんやパスタをチョキチョキ切れるカッターは、外食時の必須アイテム。100均のものはケース付きが多く、衛生的に持ち運べるのが魅力です。プラスチック製なら食器を傷つける心配もありません。
離乳食が終わってからもしばらく使うため、予備で一本ストックしておくと便利です。噛みきれる大きさに調整しましょう、
おやつケース・ボーロカップ
赤ちゃんがボーロやビスケットをこぼすのを防ぐ専用カップ。中蓋がついているタイプなら、一粒ずつ取り出せるので、遊び食べ防止にもなります。絶対にぶちまけてはいけないところに活用しましょう。
パック飲料用ホルダー
意外な神アイテムがこれ。赤ちゃん用の紙パックのジュースを赤ちゃんに持たせると、強く握りすぎて中身がピュッと飛び出します。力を入れすぎてむせることも。パック飲料用のホルダーに入れればその心配がゼロになります。
ここは注意!100均グッズでミスったケース
100均でも十分ですが、中には「失敗した」という声もあります。
色移りと匂い移り: カボチャや人参のペーストを長期間入れると、プラスチックに色が沈着し、洗っても落ちないことがあります。
蓋の密閉性: 安価な保存容器は、カバンの中で汁漏れしてしまうことも。液体を入れる場合は、ジップロック等と併用するのが無難です。
プラスチック臭: 開封直後に独特の匂いがすることがあります。使用前に必ず数回洗うか、煮沸消毒(対応品のみ)をして確認しましょう。
主要100均ショップ別のおすすめ特徴
ダイソー (DAISO): 品揃えがNO.1。特に「おかゆカップ」や「吸盤付き食器」など、独自のアイデア商品が豊富です。実用性を重視するならまずここへ。インターネットから購入できる点もポイントが高いです。
セリア (Seria): デザインがとにかくおしゃれ。北欧風のニュアンスカラーの食器が多く、離乳食の写真をSNSにアップしたい方には特におすすめ。日本製も多い傾向にあります。雰囲気がよくて満足感が高いです。
キャンドゥ (CanDo): キャラクターコラボが充実。子供が喜ぶデザインを探している時に重宝します。またイオン系列なので思った時についで買いにピッタリです。
まとめ
離乳食の準備、すべてをメーカー品で揃えると数万円かかることもありますが、100均を賢く活用すれば、その予算を1/10に抑えることも可能です。
「完璧」を目指さず、便利な道具に頼りながら、赤ちゃんと笑顔で向き合える離乳食タイムを過ごしてくださいね!
ファーストスプーンでは離乳食にまつわる記事をアップロードしています。気になる内容があればもう一記事御覧いただけますと幸いです。
1.厚生労働省.ビスフェノールAについてのQ&A
2.Commission Regulation (EU) 2024/3190 of 19 December 2024 on the use of bisphenol A (BPA) and other bisphenols and bisphenol derivatives with harmonised classification for specific hazardous properties in certain materials and articles intended to come into contact with food. OJ L, 2024/3190, 31.12.2024.