離乳食の3回食はいつからと一日のスケジュールや献立について
離乳食の回数を増やすタイミングはどこからか、日々のスケジュールや3回食のサンプルの献立ついてまとめてみました。
気になる箇所があればご活用ください。
離乳食の3回食とは何か

離乳食における3回食とは、ミルクがメインだった食生活から徐々に切り替えて食事の回数を3回に増やす段階を指します。大人と変わらない朝・昼・夕に近い食生活に近づき、使える食材の大きさや固さの幅も増えます。
この段階から手づかみ食べも徐々に始まり、食事の工夫できる幅が増えて楽しい時期です。赤ちゃんにいろんな食材を経験させ、成長を見守りましょう。
3回食はいつから始めるのか
授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)を確認すると3回食の開始タイミングは離乳食後期に下記の様な記載があります。
歯ぐきでつぶせる固さのものを与える。離乳食は1日3回にし、食欲に応じて、離乳 食の量を増やす。離乳食の後に母乳又は育児用ミルクを与える。このほかに、授乳のリ ズムに沿って母乳は子どもの欲するままに、育児用ミルクは1日2回程度与える。(1)
WHOの補完食(離乳食と同等)の基準では、同じ時期で3〜4回とされており諸説あります。ミルクの回数も同様に資料・媒体によって回数に幅があります。結局、個人差が大きいため、赤ちゃんの状況に合わせ、離乳食・ミルクの回数を調整すると良いです。
3回食に切り替えるタイミング
月齢は一般化するための目安に過ぎません。無理やり月齢に合わせるのではなく、繰り返しになりますが赤ちゃんの状況が優先されます。
この様な行動を確認できたら切り替える段階に進みましょう。
- 二回食を食べ切れる(嫌がらず食べられる段階)
- 寝る時間と起きる時間のメリハリが出てくる
- 丸のみせず、もぐもぐと咀嚼している様子が伺える
- 固形物を食べられる様になっている
中期に比べて進捗しやすいですが、嫌がったり、うまく咀嚼ができていない場合は離乳食を細かく刻んでトロミをつけて段階的に大きさや固さを引き上げると良いです。
赤ちゃんの生活リズムについて
前提となる睡眠のリズムについて記載しております。必要な睡眠の時間と睡眠のサイクルは12〜16時間の時間を目安に、仮眠やお昼寝を挟んでリズムを整えてあげましょう。
睡眠のサイクル
厚生労働省の健康づくりのための睡眠ガイド 2023 でも米国睡眠医学会の推奨を引用して1歳〜2歳児の推奨時間を資料に盛り込んでいます。
4 か月から 12 か月の乳児は、最適な健康を促進するために、24 時間あたり 12 〜 16 時間 (昼寝を含む) を定期的に眠る必要があります。
1 ~ 2 歳の子供は、最適な健康を促進するために、24 時間あたり 11 ~ 14 時間 (昼寝を含む) 定期的に睡眠をとる必要があります。(2)
厚生労働省の睡眠ガイドには1歳未満についての言及はありませんが、引用元には記載がありこのくらいの時間が目安の様です。
昼寝や仮眠について
未就学児の睡眠指針では、乳児期の睡眠のサイクルをこのように記載しています。
乳児期 (6ヵ月) 睡眠時間は 13~14 時間で,6~8 時間連続して睡眠をとるようになり,昼 夜の区別がはっきりしてきます.2~4 時間の昼寝を1~2 回とり,9 ヶ月ごろ には 7~8 割を夜間に眠るようになってきます(3)
仮眠を数回繰り返すサイクルになっており、徐々に睡眠がまとまってきます。1日の合計で12〜16時間にまとまる様に調整してあげましょう。
3回食のスケジュールについて
3回食の1日のスケジュールは下記の通りです。朝・昼・夕と3回にわかれ、完了期の段階では完食が複数回取り入れられます。
離乳食後期(9〜11ヶ月)の1日のスケジュール
| 時間 | 離乳食 | ミルク |
| 7:00 | (慣れるまで欲しがる様であれば追加する) | |
| 10:00 | 1回目 | 1回 |
| 14:00 | 2回目 | |
| 18:00 | 3回目 | 2回 |
| 22:00 | (慣れるまで欲しがる様でれば追加する) |
離乳食完了期(12〜18ヶ月)の1日のスケジュール
| 時間 | 離乳食 | ミルク・完食 |
| 7:00 | 1回目 | |
| 10:00 | 1回(状況によって分ける) | |
| 12:00 | 2回目 | |
| 15:00 | 2回(状況によって分ける) | |
| 18:00 | 3回目 |
離乳食後期の献立について

1回の食事(目安)
- 軟飯
- さばそぼろのひじき煮
- かぼちゃのポタージュ
準備について
- さばそぼろのひじき煮を解凍するか、下処理をしたひじきをさばと複数種類の具材を組み合わせる。
- かぼちゃのペーストを用意裏ごしして、粉ミルクで伸ばす
離乳食完了期の献立について

1回の食事
・柔らかめのご飯
・ほうれん草のスープ
用意方法
- さわらのクリームコーンを解凍するか、さわらの骨をとり、クリームコーンを載せて焼く。
- 赤ちゃん用のコンソメスープまたは洋風だしにほうれん草のペースト、トマトピューレ(あれば)、フレッシュトマトを使う場合はじっくり加熱して酸味を飛ばしてから使用。
まとめ
今回は離乳食における3回食についてまとめてみました。
3回食は、離乳食後期(生後9〜11ヶ月頃)に始めるのが目安とされていますが、赤ちゃんの状況を優先して切り替えることが重要です。
1日のスケジュールは、朝・昼・夕の3回食を基本とし、離乳食後期は離乳食の後に母乳または育児用ミルクを与え、完了期にはミルク・間食(完食)を取り入れながら、大人に近い食生活を目指しましょう。
ファーストスプーンでは、離乳食にまつわる記事をアップロードしています。気になる記事があればご覧いただけますと幸いです。
参考文献
(1)授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)
(2)Paruthi S, Brooks LJ, D’Ambrosio C, Hall WA, Kotagal S, Lloyd RM, Malow BA, Maski K, Nichols C, Quan SF, Rosen CL, Troester MM, Wise MS. Recommended amount of sleep for pediatric populations: a consensus statement of the American Academy of Sleep Medicine. J Clin Sleep Med 2016;12(6):785–786.
(3)未就学児の睡眠指針