離乳食でそうめんはいつから?食べさせる量や冷凍させる際のポイントなど徹底解説
喉どしがよく食べやすいそうめん。夏になると必ず、めんつゆに刻んだネギや茗荷を載せて冷やしたそうめんを啜る方も多いのでは無いでしょうか?
離乳食にも取り入れられており、麺類の中ではうどんやパスタと同じぐらい使用する機会が多い麺類です。
今回は離乳食におけるそうめんはいつから食べさせることができるのか、月齢ごとの目安量や冷凍は可能か、塩抜き方法についてまとめてみました。
離乳食でそうめんはいつから食べさせることができるの?

そうめんは離乳食の初期から用いられております。市販用のベビーフードも存在しており、赤ちゃんに考慮した食塩不使用でカットした状態で販売されております。
早い段階から使われるそうめんですが、小麦と塩から作られておりアレルギーに注意が必要です。離乳期の段階ではアレルギーが確定していないものが多く、耳かき程度から食べさせて様子を見ながら進めましょう。
離乳食向けではない普通のそうめんは使えるの?
大人向けのそうめんも使用することが可能です。その際は表面についた塩分をしっかりと洗い流して活用しましょう。
日本食品成分表(八訂)の数字を見ると茹でうどんとそうめんの比較は下記の様になっております。
成分表(茹で条件比較)
食品名 | kcal | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 食塩相当量 |
/うどん/ゆで | 95 | 2.6 | 0,4 | 21.6 | 0.3 |
/干しうどん/ゆで | 117 | 3.1 | 0.5 | 25.8 | 0.5 |
/そうめん・ひやむぎ/ゆで | 119 | 3.5 | 0,4 | 25.5 | 0.2 |
出典:日本食品成分表(八訂)増補2023年
うどんと比較した際、kcalはチルドのうどんが一番低くなり、食塩相当量はそうめんが0.2gと一番低い値です。
茹でた後に水切りをして表面洗った後に測定をしており、現実に沿った値です。塩分が気になる場合は、しっかりとそうめんを洗い、茹で汁は捨てて取り入れる様にしましょう。
月齢ごとの食べさせる量について
月齢ごとのそうめんの使用量は下記の通りです。
月齢目安 | 乾麺の量 | 大きさ | 硬さ |
初期(5~6ヶ月) | 5g | すり潰す | 10分程度、ポタージュ状 |
中期(7~8ヶ月) | 10~15g | 刻み〜粗刻み程度 | 表記より3倍程長く茹でる |
後期(9~11ヶ月) | 15~20g | 1~2cm | 表記より1.5~2倍茹でる |
完了期(12~18ヶ月) | 25~30g | 3~5cm | 表記より1.5~2倍茹でる |
このような流れで加熱していきます。そうめんはコシがあるため、長く茹でる様に心がけましょう。
食べさせる際は、冷やしめんつゆにつける食べさせ方ではなく、にゅうめん(温かいうどんの様な食べさせ方)で提供する様に心がけましょう。
そうめんに合わせるおすすめの食材
そうめんだけでは、栄養のバランスが少し悪いです。離乳期で不足しがちな鉄分やカルシウムを補給できる食材と組み合わせて見てください。
下記の様な食材がおすすめです。
野菜
ほうれん草:鉄分が豊富で柔らかく食べやすい
小松菜:鉄分、カルシウムが豊富、若干食感が硬い
人参:彩りを加えつつ、食物繊維やビタミンが豊富
かぼちゃ:食物繊維、βカロテン、ビタミンEやCが豊富
大豆製品:豆腐や納豆などを使う
いりごま:風味付け用カルシウムが含まれている
肉・魚
カツオ:脂質が数なく鉄分が豊富、そうめんに入れても違和感が少ない
しらす:塩抜きをして活用、カルシウムが取れる
牛肉:鉄分と亜鉛が豊富、一度下茹でして脂質が少ない部位を使いましょう
これらの食材はそうめんと合わせやすいです。かつおで出汁を引き、薄く切った牛肉で暖かいそうめん(にゅうめん)を作ってみましょう。
そうめんは冷凍できるの?

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解凍する際に食感が崩れやすいため、具材と汁を冷凍して置き乾麺は直前に茹でるやり方が良いでしょう。
乾麺のうどんやパスタほど茹で時間がかかりません。具材をあらかじめ切っておき、ベビーフード用のそうめんを使えば、調理工程は茹でるだけになります。まとめて調理をする蓋然性は低いです。
どうしても時間がない場合は、ベビーフードを上手に活用して負担を軽減しましょう。
刻んだ麺はどうやって保存したらいい?
包丁や手でそうめんを砕く作業が菌数が増える要因と言えます。
特に包丁や手に水滴が付着した状態で包丁で刻んだそうめんを常温で保存すると、湿気を吸い雑菌が繁殖してすぐに麺が悪くなります。
調理の際はスマホや髪を触らず、スケーラーで重量を測り必要量だけ刻むように心がけましょう。刻んだ状態で保存することはお勧めできません。
特にカビが生えてしまった麺はもったいないですが、付着していない麺ごと廃棄し食べないように心がけましょう。
どんなそうめんがおすすめ?
あらかじめ刻んであるベビーフード用のそうめんがお勧めです。離乳食用に食塩を調整しており、衛生的です。
そうめんが入手できる場合はベビーフード用を使い、大人用を使う場合は塩分が少ないものを選びましょう。
そうめんは、保存期間が長ければ長いほど価格が上がりますが、離乳食で使う場合は価格にそれほど拘らなくても良いです。寧ろ手延べでしっかりと伸ばされている方が塩分が高い傾向にあります。
細かく刻んでしまうため、食感の差はあまり感じません。食塩相当量を重視して選びましょう。
そうめんの塩抜き方法について
食塩相当量が高いそうめんに関しては、一度茹でこぼし二段階に分けて加熱しても良いかと思われます。
食塩相当量が低い場合は二段階で茹でる必要はありません。
食塩不使用のそうめんでも必ず火を通してください。揚げ麺と異なり、同じ乾燥状態でも火が通っておりません。
誤嚥のリスクや生の小麦粉は消化が難しい点を加味して、必ず加熱したものを食べさせてください。
離乳食におけるそうめんのレシピ
離乳食におけるそうめんのレシピをまとめてみました。
そうめんがゆ(5~6ヶ月)
<材料>
・刻みそうめん 5g
<作り方>
・そうめんを細かく刻み、たっぷりのお湯でゆがく
・食べにくそうな場合は、メッシュが荒い裏ごし器を通す
・練ったような形になる場合は、お湯で少し伸ばす
小松菜としらすのにゅうめん(7~8ヶ月)
<材料>
- 刻みそうめん 15g
- 釜揚げしらす 5g
- 小松菜 10g
- 人参 10g
- かぼちゃ 10g
- はじめのかつおだし 1個
- 水 100cc
<作り方>
- 釜揚げしらすを水で数分間塩抜きをする
- 小松菜、人参、かぼちゃを粗刻み〜刻み程度を目指して切る
- 水に具材を加えて煮込み、かつおだしを加える
- 別な鍋で湯がいたそうめんの小麦粉と塩を水で軽く落とし合わせる
トマトとサバのさっぱりそうめん(9~11ヶ月)
<材料>
- そうめん 20g
- サバ缶(水煮) 15g
- トマトペースト 20g
- 大葉 1枚
- はじめのかつおだし 2個
<作り方>
- さば缶詰を取り出し煮汁を切る。大葉を刻む。
- はじめのかつおだし、トマトペースト、さば、大葉を軽く煮る
- 湯がいたそうめんと合わせる
<ポイント>
トマトペーストの味を見て煮込みましょう。酸味が立っている場合は、大葉を外して少し長く煮込んだ方が食べやすいです。
塩味に関してはさば缶の煮汁で調整しましょう。
家族で食べる簡単おくずかけ(12〜18ヶ月)
<材料>
- 温麺(そうめん)1束
- ジャガイモ 100g
- 人参 40g
- ごぼう 30g
- さやいんげん 20g
- かぼちゃ 10g
- 干し椎茸 2~3枚
- 豆腐 15g
- 小町麩 5g
- 片栗粉 大さじ1
- だし汁 800cc
-取り分け後
- 油揚げ 1枚
- お醤油 大さじ2(精進料理に厳密でなければめんつゆで大丈夫です)
- 塩 小さじ1~2(醤油のクドさを軽減するために塩が加えられております。様子をみて加えてください。合わせ調味料を活用する場合は不要です)
<作り方>
・干し椎茸を水で戻して出汁を取る
・ジャガイモ、人参、ごぼう、さやインゲン、戻した椎茸を1cm程度の銀杏切りにカットする(冷凍のごぼうやダイスカットがあればとちらを活用すると便利です)
・戻し汁に豆腐、野菜を加えて煮る
・そうめんを折り(½)、別の鍋で茹でる
・煮込んだ汁に温麺を加え、水でといた片栗粉でトロミをつける
・赤ちゃん分を取り分け、刻んだお揚げと醤油で味付けをする
<ポイント>
宮城県のお盆やお彼岸に食べる精進料理です。独特な短いサイズの温麺を使い作ります。
本来精進料理だったおくずかけですが、調理酒やみりんで甘み出したり、鶏肉や豚肉を入れて深みを出したり、様々なアレンジが施されております。
まとめ
今回は離乳食におけるそうめんについてまとめてみました。うどんやパスタと並び離乳食でもよく使う麺類です。湯で時間も短く、調理も簡単なため様子をみて使用してみましょう。
ファーストスプーンでは、離乳食にまつわる記事をアップロードしています。気になる記事があればご覧いただけますと幸いです。