離乳食で山芋はいつからおすすめの調理方法とレシピについて

投稿者: 佐藤 克 投稿日:

とろとろとした食感と独特の風味が特徴的な山芋。ひとえに山芋といっても一般的な長芋や数が少ない自然薯など様々な種類の芋があります。

今回は山芋を離乳食で使用する場合のいつから使用できるのか、おすすめの調理方法やレシピについてまとめてみました。

離乳食に取り入れる際の参考になれば幸いです。

山芋はどんな野菜

山芋は、ヤマイモ科ヤマイモ属に分類される地下茎の食物です。自然薯や大和芋、長芋と言われるようなとろみがある芋を総称してる呼称です。

市場に多く流通しているタイプの芋は長芋が多いです。自然薯については、栽培に手間がかかるため流通が少なく価格が高い傾向にあります。しかし全体的な味の密度が濃く、粘りが強いと言われております。

理想は自然薯ですが、入手のしやすさを考えると長芋がおすすめです。11〜1月に収穫され貯蔵されたものが通年で出回っております。

生のとろろは食べさせない方がいい

山芋のとろろはとても美味しい食べ物ですが、シュウ酸カルシウムによって口の中がヒリヒリしたり、口の周りがかぶれることがあります。これらは加熱をすると軽減させることが可能です。

離乳期は生食を避ける傾向にあります。細菌の観点や山芋の性質を考えると生のとろろは避けた方が良いでしょう。

離乳食で山芋はいつから使えるの?

山芋は離乳食の後期から使用されることの多い野菜です。芋の中では開始が遅い部類になります。芋類の中では、アレルギーのリスクが高い食材になっており、特定原材料等に分類されています。

特定原材料等とは、食品アレルギーを引き起こす可能性が高く、発祥数や重篤度によって分類されているものになります。28品目存在し、特にアレルギーリスクが高い8品目を「特定原材料」、その他20品目を「特定原材料に準ずるもの」として区分しています。

これは長芋や自然薯、大和芋などの山芋と呼ばれるものは「特定原材料に準ずるもの」に指定されています。組み替えの動きが高まっていますが、依然として注意が必要の食材の1つでしょう。

離乳食における山芋の目安量

山芋はデンプンが多く主食として食べさせても問題ありませんが、お米や小麦のようにいっぱい食べるような物ではないため、野菜・果物ぐらいの量が良いでしょう。

  • 後期の場合

野菜・果物は20〜30gが目安です。5〜8mm程度にカットして使用したり、すりおろして使用すると良いです。

  • 完了期の場合

野菜・果物の目安量は40〜50gが目安です。おやきやお好み焼きに使ったり、1cm程度にダイスカットして使用するケースが多いです。

山芋の栄養価について

日本食品標準成分表(8訂)を見てみると山芋は長芋、自然薯など複数種類記載されています。

一番ポピュラーな長芋は100gあたり64kcal程度になります。ビタミンB1、B2が多く、ミネラルはカリウムやマグネシウム、鉄分などが含まれております。食物繊維の量は1g程度で炭水化物(デンプン)が多いです。

自然薯は100gあたり118kcalになりPFCはもちろん微量栄養素と呼ばれるビタミンやミネラルも多くなります。栄養的な観点からみると自然薯の方が良いと言えます。

おすすめの組み合わせ

鉄分や亜鉛などのミネラルを含み、相性の良いマグロやカツオなどの赤身魚やさばやいわしの水煮などがおすすめです。

青魚系は脂質が多いものが多いので注意しながら食べさせましょう。

山芋のアレルギーについて

山芋自体のアレルギーはそれほど多くはありませんが、シュウ酸カルシウムに起因する口の周りの被れや炎症などが多く報告されています。

対処法としては、しっかりと下ごしらえをすることが重要になってきます。

山芋の下ごしらえについて

使う分をカットしてピーラーで皮を剥きます。その際グリップがついた手袋を使ったり、酢水に手をつけておくと痒くなりにくいです。

その後、ボウルに水をはり小さじ1杯程度のお酢を加えて酢水を作ります。10〜20分程度つけておきアクを抜きましょう。

お酢を加えると酸味が付与されるため、気になる方も多いと思いますが、かゆみの原因であるシュウ酸カルシウムに対して効果的に働くのでやっておいた方が良いでしょう。

茹で時間の目安

皮を剥いて茹でる場合は、他の芋類同様に竹串で刺してみてスッと通る程度が目安です。大きさによりますが、小さくカットすれば〜5分程度で火が通ります。

大きく茹でる場合は、長めに様子をみましょう。

山芋を使った離乳食のレシピの紹介

ここでは山芋を使った離乳食のレシピを紹介します。離乳食の進捗には個人差があるため調整しながら進めましょう。

山芋の煮物(後期)

<材料>

  • 山芋 20g
  • はじめのかつおだし 1個
  • 醤油 少々
  • 砂糖 少々

<作り方>

  • 山芋をカットして酢水でアク抜きをする
  • 水、はじめのかつおだし、醤油、砂糖を加えて煮込む

マグロと山芋丼(完了期)

<材料>

  • 山芋 20g
  • マグロ 15g
  • 軟飯 80g
  • 醤油少々

<作り方>

  • 山芋をカットして酢水でアク抜きをする
  • マグロ、山芋を茹でる
  • 軟飯の上に盛り付けて軽く醤油で風味をつける

山芋のかつおの茶漬け(完了期)

<材料>

  • 山芋 20g
  • かつお 10g
  • かつおぶし 少々
  • ご飯 80g
  • 麦茶
  • 塩 少々

<作り方>

  • 山芋をカットして酢水でアク抜きをする
  • かつおと山芋を茹でる
  • 山芋、かつおをご飯の上に盛り付け、かつおぶしを散らす
  • 温めた麦茶を散らす

山芋と小松菜のごま和え(完了期)

<材料>

  • 山芋 10g
  • 小松菜 10g
  • しらす 5g
  • すりごま 少々
  • 醤油 少々
  • 砂糖 少々

<作り方>

  • 山芋をカットして酢水でアク抜きをする
  • 山芋。小松菜としらすを茹でる
  • 水気を切った後にすりごま、醤油、砂糖を合わせる

まとめ

今回は離乳食における山芋についてまとめてみました。アレルギーやかぶれに注意が必要ですが、とても美味しい食材です。今回を機会に離乳食で山芋を取り入れてみてはいかがでしょうか?

ファーストスプーンでは、離乳食にまつわる記事をアップロードしています。気になる記事があればもうもう1記事ご覧いただけますと幸いです。

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