離乳食でニラはいつから食べさせていい?レシピや保存方法について
ニラはβカロテンをはじめ葉酸やビタミンKなど様々な栄養素を含む食材の一つです。その豊富な栄養素から薬膳料理に用いられるニラ。通年で流通し入手しやすい点や加熱すると甘みが出てくるため点も魅力的な野菜です。
今回は離乳食で用いる際のレシピや保存方法についてまとめてみました。
離乳食でニラを取り入れる際の参考になれば幸いです。
離乳食でニラはいつから使えるの?
離乳食でニラは媒体や資料によりますが、離乳食中期〜後期頃に用いられるケースが多いです。
「いつから使えるか」という点については、専門家の考え方の違いによってばらつくことがあります。
ニラの場合は、香味野菜の部類に入る点と繊維質であることから後期〜完了期に本格的に使うようにという論調が強い印象です。
同じく硫化アリルを含み香りの強い玉ねぎは初期から使用されることを踏まえると、中期頃からトライするぐらいのライン設定がちょうど良いといい目安だと思われます。
ニラは茎の部分が香りが強い?
ニラの香りの元になる硫化アリルは、白い根元の方に多く香りが強いです。特に離乳食では細かく刻む工程を含み繊維を壊すため香りが出やすくなるので根元から落とした方が良いでしょう。
水溶性のため水につけたり、茹でると香りが軽減される傾向にあり実際に食べさせる場合は、これらの工程を挟むため大分落ち着いた香りになります。
ニラの目安量とおすすめの固さ
ここではニラの目安量とおすすめの固さ(形状)について解説します。離乳食には個人差があるためお子様に合わせて調整しましょう。
- 離乳食初期
離乳食初期(5〜6ヶ月)の段階では使わない方が良いと思われます。
どうしても使用したい場合は、茹で終わったあと裏ごし器でペースト状にします。
- 離乳食中期
離乳食中期(7〜8ヶ月)の段階で取り入れる場合は、食べやすいようにするために細かくみじん切りしたものを使用します。
野菜の目安量は20〜30g程度になります。他の野菜と組み合わせて量を調整しましょう。
- 離乳食後期
離乳食後期(9〜11ヶ月)の段階では、繊維質のものを噛み切るという動作は難しいです。細かくみじん切りぐらいがちょうど良いでしょう。
野菜の目安量はだいたい30〜40g程度になり、他の野菜と組み合わせて量を調整しましょう。
- 離乳食完了期
離乳食完了期(12〜18ヶ月)の段階では、歯茎で食べ物を噛めるようになって奥歯が生えてくる段階です。
ニラを使う場合は、誤嚥しないように荒くみじん切りした状態のものをおやきやチジミなどに使用します。
ニラの栄養素について
ニラは野菜が多く含む栄養素であるβカロテンの他にもビタミンCやビタミンK、葉酸、カリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄などビタミンミネラルを豊富に含む野菜です。
また食物繊維も多く含んでおり、栄養価的にはとても離乳食に向いている食材と言えるでしょう。
特にビタミンKに関しては、腸内細菌で合成される栄養素で離乳期の段階では不足しがちな栄養素の一つであるためとても良い食材と言えます。
苦味が少ない使いやすい野菜
子どもは大人に比べ味覚が敏感なため、大人には感じない程度の苦味でも敏感に感じ取ってしまうことがあります。
他のビタミンKの多い小松菜、ほうれん草などの青菜系の食材は苦味が出やすく苦手な子も多い食材です。
離乳食の段階ではなるべく苦味が出ないように調整しながら調理するため、ニラは香りに癖はあれど苦味がなく甘いため使いやすいです。
ニラに含まれる硫化アリルの補足
硫化アリルは、玉ねぎやにんにくなどにも含まれています。基本的に加熱することで揮発し甘いような香りになるため、火を通せば気にならなくなります。
離乳食で問題になる点は、硫化アリルの香りではなく辛みの方でしっかり火が通っておらず生のような状態だと辛みが出てくるためちゃんと火を通しましょう。
ニラの保存方法や下ごしらえ
- 保存方法
ニラは足が早い食材のため買って数日以内に使い切るようにした方が良いです。
冷蔵庫で保存する場合は、購入時のポリ袋の口を軽く縛って立てて保存すると少し長持ちします。ポリ袋の内側が濡れている場合は、ペーパーで軽く包み立てて保存すると良いです。
冷凍する場合は、ざく切り3〜4cm程度にカットし冷凍袋に入れ脱気した状態で保存するか、あらかじめ加熱し月齢サイズにカットした状態で製氷機やフリージング用のトレーに入れて保存しましょう。
冷凍保存する場合の保存期間は、どの野菜も基本的に1ヶ月以内に使い切ったほうが無難です。
- 下ごしらしえ
ニラを離乳食で用いる場合は、使用する直前に洗い汚れを落としてから使用するようにしましょう。水にさらすアク抜き作業は必要ないです。
レタスやニラのような薄い葉物野菜に関しては購入してすぐに洗ってしまうと保存している間に葉が萎れてしまいます。
出来るだけ調理する量だけ直前に洗うようにしましょう。
ニラを初めて食べさせる際の注意点
ニラは食物繊維が豊富なため消化不良にならないようになるべく細かく刻んでからスタートし、他の食材と組み合わせてバランスよく栄養を取るようにしましょう。
ニラにもごく稀にアレルギー反応が起こることもあるため必ず少量からスタートして様子をみながら進めます。
特に離乳期では何でアレルギーの反応が出るのかわからないケースが多いため、様子を見ながら食べさせる癖を習慣化させておくと良いです。
ニラの茎は硬いので必ず細かく刻んで
繊維が口に残ると赤ちゃんが食べにくいので大人の歯でも噛みにくいものに関しては必ず細かく刻んでから食べさせるようにしましょう。ニラは葉先は柔らかいですが根本に近づけば近づくほど硬く繊維質になります。
ブレンダーやフードプロセッサーでうまく刻めない場合は水分の多い玉ねぎやキャベツなどと一緒に調理してあげると良いかもしれません。
ニラを使った離乳食のレシピ
ここではニラを使った離乳食のレシピを紹介します。離乳食には個人差があるため、必ずお子様の状態を見ながら調整するように心がけましょう。
ニラと玉子スープ(7〜8ヶ月)
<材料>
- ニラ 10g
- にんじん 5g
- 卵黄 1個
- 離乳食用の出汁(規定量を見ながら、ない場合は鰹節から出汁を引く)
- 水
<作り方>
- にんじんの皮を剥き細かくみじん切り
- ニラの葉先の部分をカットしみじん切り
- にんじん、にら、卵黄の順番で加え火を通す
- 離乳食用の出汁を規定量に合わせて調整し馴染ませる
ニラ玉(9〜11ヶ月)
<材料>
- ニラ 20g
- 全卵 1/2
- ごま油 小さじ1/2
- 砂糖 1g
- 醤油 少々
<作り方>
- ニラの根元を落とし粗刻み程度に刻む
- 全卵1/2に砂糖を半分加え溶く
- フライパンに油を加え、ニラ卵の順番で炒める
- 火が通ってきたら風味付けに醤油と砂糖を加え軽く火を通す
さっと火を通し食感をニラ玉ですが離乳食の時期はしっかりと火を通して使用します。
離乳食で困った時におすすめ
離乳食を作りたいのだけれど、作り方がわからない、自分一人で離乳食を乗り越えられる気がしないなどのお悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?
離乳食は普通の食事を作る以上に気にしなければならないことが多く難しいです。
特に面倒なのは調理器具の洗浄で、生肉をミンチにするフードプロセッサーやブレンダーは野菜用と分けたり、まな板や調理器具の洗い残しが気になり、煮沸殺菌をおこなっている方も多いと思います。
ファーストスプーンでは、こうした調理の不安を解消するために様々なパターンのベビーフードをご提供しています。詳しくはこちら。
まとめ
今回は離乳食におけるニラについてまとめてみました。ニラは栄養豊富で美味しい野菜の一つですが、繊維質なため少し調理に工夫が必要です。
離乳食で取り入れる場合は参考にしてみてください。